学生から社会人1年生になる「新卒採用」と、仕事の実績を積んでから転職する「中途採用」では、企業の見方や採用基準は大きく違います。
中途採用で転職しようとしている人が、新卒採用のときと同じような気持ちで転職に臨んだとしても、採用される可能性は低いです。
転職にあたっては、新卒採用と中途採用の違いを把握して準備する必要があるのです。
今回の記事では、「新卒採用と中途採用の違いを把握して転職に成功するための方法を紹介します。中途採用に求められていることをしっかりと理解して、転職を成功させましょう。
企業が中途採用を募集する理由
企業が中途採用者をほしがる理由は、中途採用者はすでに社会人として働いてきた経験があり、専門的な知識も持っているためです。
新卒採用は一般的に1年に1度ですが、新卒採用者だけでは企業の人材ニーズがまかないきれないこともあります。
新規事業を立ち上げたいと思っても社内に適任者がいなかったり、退職者の代わりの人材が必要だったりという場合に、企業は中途採用をおこないます。
新卒採用と中途採用の違い
中途採用者は、実績とスキルを持っているという前提で採用されるので「短期間で戦力として活躍する」ことを期待されています。
一方、新卒採用者は、社内で育てて第一線で活躍してもらうのが目的です。一人前の社会人に育てるまで時間がかかるため、その分だけ将来性に期待されます。
以下が、新卒採用者と中途採用者のそれぞれの特徴です。
▼新卒採用の特徴▼
- 一般的に一年に一度の定期採用
- ポテンシャル重視
- 会社での将来の活躍を期待されている
- 社会人のマナーから必要な業務知識を1から教えてもらうことができる
- 一人前の社会人に育つまでに時間がかかる
▼中途採用の特徴▼
- 不定期採用(年間を通じた採用(通年採用)する企業も増えてきている)。
- 社会人としての実績とスキルで選ばれる。
- 即戦力が求められる
- すでに社会人としてのマナーや業務の専門知識を持っている前提で迎えられる。
新卒採用の社員は、社会人のマナーから業務に必要なスキルを習得するまで社内で育てあげ、会社の将来を支えるために第一線で働いてもらうのが目的です。
仕事の経験はないので、採用基準は基本的に学生時代の評価になります。これに対して中途採用の社員は、「これまでの仕事の経験と実績」が採用の重要なポイントです。
中途採用の社員に望まれること
中途採用は、不足している人員や今後の事業に展開に必要な人材の補充ですから、経験やスキルが一定の条件を満たしていることが前提となります。
それ以外にも、
- 仕事をきちんとこなせる人か?
- 同僚とうまくやっていけるか?
- 仕事に対して意欲や熱意があるか?
- 会社の風土に合っているか?
といったことも採用の基準として評価されます。
企業によって何を重要視するかは変わってきますが、基本的には「実績」が最重要視されるポイントです。
中途採用者が転職に成功するための心構え
これまでに見てきたように、中途採用者に求められるものは、新卒採用の社員以上に大きいです。
新卒採用の場合は、「熱意」だけでも将来性を期待されて採用されますが、中途採用では新卒者のような熱意だけでは足りません。
中途採用の転職に臨む際には以下の心構えをおさえておきましょう。
▼中途採用者が転職に成功するための心構え▼
- 中途採用者は、新卒採用者以上に「入社したい熱意」が必要なことを覚えておく
- 仕事への熱意、適性、職務経歴、実績をアピールする
- 入社したら何ができるか、どのように会社に貢献できるかを考える
- 採用された場合の入社時期を明確にしておく
- 「御社だからこそ入社したい」という熱意を強くアピールする
- 業務上で不足している知識やスキルは、自ら習得する
- 求人情報、企業のホームページを閲覧し、応募先企業の実態を分析する
中途採用の転職に成功する方法
中途採用では、これまで培ってきたスキル・実績などを具体的に示して、強い入社意欲をアピールしなければいけません。また、面接では、新卒採用では聞かれない「前職の仕事内容」「退職理由」も聞かれることとなります。
新卒採用のときのように「頑張ります」「何でもやります」といったアピールだけでは、採用につながることはありません。