とりあえず転職サイトの求人情報をみて、ちょっと良さげだなと思ったらいきなり応募する。よくやる行動ではありますが、そのように行き当たりばったりに転職活動をしてみても、良い結果が帰ってくることはほとんどありません。
きちんと転職活動の流れを把握して順番通りに進めていけば、望む結果に近づくことができます。転職活動には、王道の方法があるのです。
まずは、転職活動の王道の方法を知りましょう。その方法は、決して複雑なものではありません。「いったい何から手を付ければ良いのかわからない」「どうすれば、転職活動がうまくいくんだろう」という人でも、簡単に理解できるものです。
では、実際にどんな流れで進めていくことになるのでしょう。
転職活動は以下の4ステップで進めていきます。
- 自分を知る
- 求人情報を集める
- 応募書類を準備する
- 面接対策をする
これが、転職活動を複雑にしない王道の方法です。
「自分を知る?そんなことしないで、いきなり求人を探していきなり応募したらいいじゃん!」と思うかもしれません。どうして「自分を知る」なんていうステップが必要なのでしょうか。
転職活動を進めていくとわかるのですが、転職すると一口に言っても、たくさんの転職サイト、仕事がありその数は、とても膨大です。
そんな膨大な情報の洪水のなかで、やみくもに転職活動を進めてしまうと、自分が本当に行きたいと思う求人に出会うことができません。ついには、転職活動に疲れ果ててしまうでしょう。
「自分を知る」というステップは、自分自身の転職活動の軸をしっかりと決めるということです。
- なぜ転職するのか
- 転職するにあたり譲れない条件は何か
- 就きたい仕事は何か
- 入りたい会社はどのような会社なのか
そのことを自分のなかで考え、整理します。整理することによって的を絞ることができます。的を絞ったあなたは、膨大な情報に飲み込まれることなく、スムーズに転職活動を進めていくことができるでしょう。
それでは、さっそく最初のステップから進んでいきましょう。
ステップ①「自分を知る」
あなたの強みを知る方法
転職活動では、まず最初に何から手をつければ良いのでしょうか?
転職についての自分の考えを整理しない状態で、「良さそうな求人を見つけたからとりあえず応募してみよう」と場当たり的に転職活動を始めてしまうと、ほぼ確実に失敗に終わってしまいます。
まず最初は「自分を知る」というステップを踏みましょう。
転職にあたって、あなたの譲れない条件はなんですか?
どのような会社へ就職し、どのような仕事をしていきたいですか?
まずは自分を見つめてみることが重要です。自分の希望がはっきりしなければ、応募動機を相手先の会社にうまく説明できません。
転職を成功させるためには、自分のどんな部分をアピールするかを考えることが必要不可欠です。他の人に負けないあなたの強みは何ですか?
あなたには、他の人にはないあなた独自の強みがあります。
その強みを把握することで、良い履歴書・職務経歴書が書けるようになりますし、面接での質問にブレることなく答えることができるはずです。
自分の強みがどうしても思いつかない・・・という人は、「リクナビNEXT」のグッドポイント診断を受けることをおすすめします。
自分の強みを見つけるツールとして有名なのは、アメリカのギャラップ社が提供している「ストレングスファインダー」というものがあります。
全世界で1000万人以上が使用している非常に有名なツールですが、ストレングスファインダーを使用するには、1回通常2,000円ほどかかります。
しかし、「リクナビNEXT」が提供するグッドポイント診断は、完全無料で「ストレングスファインダー」同等の診断を受けることができます。
グッドポイント診断では、18個の強みのなかから、あなたの強みとなる「5つの強み」を知ることができます。
次のような質問に答えていくとあなたの強みを5つ診断してくれます。
このサービスを使った人からは「すごく当たる」「当たりすぎて怖いくらい」と評判のサービスです。
診断が終わると、このような結果がでます。
無料でできて時間もかからないため、転職者にとって得をすることはあっても損をすることはありません。
また、応募したい企業があれば、グッドポイント診断の結果を添えて企業に応募することも可能なので、転職を進めるうえで有利に働きます。
「ストレングスファインダー」は自己診断ツールとして全世界で1000万人以上が使用している非常に信頼性の高いものです。
そのストレングスファインダーと同等の診断が無料で受けられるグッドポイント診断は、自分の強みを知るために絶対にやっておくべきだと言えるでしょう。
まずはリクナビNEXTに登録してください。リクナビNEXT登録後に、グッドポイント診断を受けることができます。
ステップ②「求人情報を集める」
転職者に必須の「リクナビNEXT」
自分の強みを知ったあとは、求人情報を集めましょう。
求人情報を集める方法としては、「ハローワークへ行く」「求人雑誌で探す」「新聞の求人広告欄を見る」「ネットで探す」などをイメージする人が大半です。
そのなかでも、ネットで求人情報を探すのが一番効率が良くおすすめの方法となります。
しかし、ネットで検索して探すにしても膨大な数の情報があって、ただやみくもに探しても自分の欲しい求人情報がどこにあるのかわからずに途方にくれてしまうでしょう。
そこで、まずは「リクナビNEXT」という転職サイトを活用しましょう。
リクナビNEXTは、会員数600万人以上・掲載求人数は5,000件以上という日本最大の転職サイトです。
転職者の8割が使っていると言われるため、まずはこの「リクナビNEXT」に登録しておけば間違いありません。
ネットに出ない求人に応募する方法
まだ一般応募がスタートしていない企業の求人や、競合他社を配慮して秘密裏に求人をおこなう企業、求人広告を使用せずに求人をおこなう企業など、ネットに出ない非公開の求人は、転職エージェントへと集まっています。
そのため、ネット上にない「非公開求人」の情報を集めるには転職エージェントに登録することが唯一の手段となります。
転職エージェントとは、あなたに合った求人を提案してくれるだけではなく「応募書類のチェック」や「面接スケジュールの調整」「内定後の年収や入社日の交渉」に至るまで、転職のすべてをサポートしてくれる存在です。
求人を掲載している企業が金銭を負担しているため、転職者は完全無料で使用できます。
転職エージェントは、「リクルートエージェント」が求人数も多く実績があっておすすめです。
転職に成功している人は、必ず複数の手段を使って、効率的に求人情報をチェックしています。
ハローワークだけでなく、「リクナビNEXT」などの転職サイトをチェックし、さらに転職エージェントを活用して非公開求人のチェックもおこなっています。
転職活動は、自分の希望に合う求人をいかに効率的に集められるかが勝負の分かれ目です。
ステップ③「応募書類を準備する」
応募書類で真っ先に見られる場所
求人への応募をするには、履歴書と職務経歴書の作成が不可欠です。
企業の採用担当者は応募書類の数が多いとじっくりと時間をかけて読むということができないということも多く、ポイントを絞ってあなたの強みと魅力がしっかりと採用担当者へ伝わるように応募書類を作り上げていく必要があります。
さて、採用する側からすれば毎日山のように送られてくる応募書類を目の前にして、応募書類を熟読することは困難です。
そんななかで、採用担当者が、真っ先に見る場所はどこだと思いますか?
実は、顔写真です。
転職活動はお見合いみたいなものだというのは言いすぎかもしれませんが、顔写真も選考材料のひとつになっていることは事実です。顔写真があなたの第一印象になるので、顔写真は絶対に手を抜いてはいけません。
顔写真は、あなたの分身なのです。
駅やコンビニ、スーパーの隅にある自動証明写真機で撮るのではなく、写真スタジオに行って、きちんとプロに撮ってもらってください。費用はそこそこかかってしまいますが、それが決め手で転職が決まれば安いものです。
顔写真の印象を変えるだけで応募書類の通過率が、格段にあがります。人生のかかった勝負に勝つための自己投資だと割り切って、顔写真だけは絶対に手を抜かないようにしましょう。
職務経歴書の重要度
顔写真の次に大事なのが、職務経歴書です。
選考基準的には、職務経歴書の重要度が非常に高いということを覚えておいてください。
職務経歴書は、自分の社会人としてのこれまでの経歴をまとめて書く書類です。職務経歴書では、自分のこれまでの経歴をまとめるだけではなく、自己PRや誇れる実績、保有しているスキルといった自身の「売り」となる情報を盛り込むことが大切になってきます。
- 職務要約
- 職務経歴
- 貴社で活かせる経験・知識・技術
- 資格
- 自己PR
この5つの項目に分けて記載すると、職務経歴書で必要な項目を網羅することができます。「貴社で活かせる経験・知識・技術」「資格」に関しては、応募先企業で活かせそうなものを選択してアピールしましょう。
ネット応募に欠かせない「WEBレジュメ」
履歴書、職務経歴書の2つだけを用意すれば良いかというと、そうではありません。前述した「リクナビNEXT」から実際に応募するとなると、WEBレジュメというWEB上の履歴書・職務経歴書を入力する必要があります。
「プロフィール」「職務経歴」「資格・スキル」「自己PR・志望動機」など入力する情報量が多いので、途中で疲れてしまいそうですが、1度入力を済ませてしまえばあとは応募する際にずっと使えるため、本当に楽で効率的になります。グッと踏ん張って入力してしまいましょう。
WEBレジュメ作成のコツは、
- まずは一つのサイトのみに集中して仕上げる
- 入力時にはこまめに保存する
- いきなりWEBレジュメに打ち込まず、Word(ワード)などで作成し、コピペでWEBレジュメに貼り付ける
です。まず一つ仕上げれば、他の転職サイトへの水平展開が可能になります。
ステップ④「面接対策をする」
身だしなみを整える
「人は見た目が9割」なんて本が売れたこともありましたが、履歴書の顔写真ひとつで第一印象が変わってしまうように、面接でも身だしなみが崩れていると、それだけで「仕事ができなさそう」と判断されてしまいます。
面接に臨む際には、身だしなみをしっかりと整えましょう。
ひげが伸びていたり、スーツやシャツがくたびれていたりするのは良くありません。ひげは剃り残しのないようにしっかりと剃って、爪も切っておきましょう。女性の場合は、化粧が派手にならないように気をつけます。
また、姿勢が悪いと暗い印象を与えてしまいます。「背筋を伸ばして、浅く椅子に腰掛ける」という基本を守りましょう。身だしなみのチェックに念を入れることが大事です。
面接の服装
服装は、黒・濃紺やグレーのビジネススーツに白系のシャツ、ネクタイに革靴。女性なら、華美な服装は避ける。これで充分です。
スーツは無地が基本です。ストライプや柄がないものを選びましょう。また、スーツは大きすぎても小さすぎても見た目がよくありません。自分の体型に合ったものを着るようにします。
スーツを新しく買うなら、「スーツは肩で着る」という言葉通り、肩に合ったものを選ぶと、自分の体型に合ったものが見つかるはずです。
カバンはオーソドックスな黒が無難です。リュックサックで行くのはやめましょう。靴は黒や茶色のシンプルな革靴で、歩きやすいものがベストです。面接前はキレイに磨き上げておきましょう。
男性は、長髪、茶髪、ひげなどはできれば避けたほうが良いでしょう。ファッション業界など、業界によっても髪型の自由度は違ってきますが、安全で無理のない無難な髪型で面接に臨むべきです。
たかが髪型のせいで印象が悪くなり落とされてしまうのは非常にもったいないことです。
女性は、面接先の会社でメイク直しをするのは避けたほうが良いでしょう。トイレで念入りに化粧直しをするのは相手先の企業の女性社員にマイナスにうつります。
また、派手で華美な服装や強すぎるメイクは面接担当者が女性だった場合に印象が悪くなる可能性があります。化粧が派手にならないように気をつけましょう。
面接での話し方のポイント
話し方のポイントとしては、堂々と話して積極性をアピールしましょう。面接担当者の質問をよく聞いて、一方的に話さないようにします。
話そうとすることをすべて詰め込んで、長々と話してしまう人もいますが、こういった話し方は面接の場ではよくありません。
ひとつの質問に対して長くても30秒程度で回答するように心がけましょう。聞かれたことの要点を短くまとめて、わかりやすく話すことを心がけてください。
視線は面接担当者の方へ向けましょう。うつむいたり、視線をそらしたりすると自信がないと思われます。ネクタイの結び目あたりを見ると話しやすいです。面接担当者が複数人いる場合は、話している人に視線を向けます。
面接では遅刻は厳禁
当たり前のことですが、面接へ行くのに、遅刻は厳禁です。
しかし、仕事の後に面接に向かうといった場合、急な残業が入り間に合わないケースもあります。その場合は、必ず事前に電話で連絡を入れておくのを忘れないようにしましょう。
常識を守れない人が、採用されることはありません。
また、面接開始ぎりぎりの時間に到着しても、一息つく間もなく面接が始まってしまい気持ちに余裕をもつことができません。逆に、30分前など、早く行き過ぎても面接の担当者はまだ用意ができていないでしょう。
10分~5分前に受付に到着できるように行くのがベストです。
初めて向かう面接会場までは、意外と時間がかかるものです。駅から徒歩5分などと会社のホームページに書いてあっても、迷ってしまって5分でたどり着けない場合もありえます。
また、面接会場が高層階のオフィスビルにある場合、エレベーターがどこにあるのか迷ってしまったりエレベーターがなかなか来なかったりと時間がかかってしまうこともあります。必ず時間に余裕をもって、自宅を出るようにしましょう。
面接での定番の質問
転職の面接で面接担当者から聞かれることを大まかに分類すると、「あなた自身について」「応募業界、応募企業、応募職種について」「退職、転職、労働条件について」「一般時事、社会問題について」の4つに分類できます。
●「あなた自身について」は、今までの経歴と仕事の内容、どのような実績があるか、職務上の強み、自己PRなどの質問です。
●「応募業界、応募企業、応募職種について」は、志望動機、入社してから貢献できること、他社への応募状況、配属先の希望などの質問です。
●「退職、転職、労働条件について」は、退職理由や転職理由、転勤できるかどうか、希望の給与額などの質問です。
●「一般時事、社会問題について」は、最近のニュースや事件などについての質問です。
これ以外に想定外の質問もありえますが、基本的には、この4つの分類の質問についてしっかりと準備しておくことが、採用面接を突破する鍵だと心得ましょう。
面接では必ず聞かれる「退職理由」「転職理由」
面接では、前職の退職理由は必ずと言っていいほど聞かれます。もし在職中に転職活動をおこなっている人は、今の会社をどうして退職したいと思っているのかという理由も必ず聞かれると思って良いでしょう。
これらの質問に対する回答は、ネガティブなものになりがちです。辞めた会社や、辞めようと思っている会社のことをけなしてしまうと「どうせ採用しても、ウチの会社の悪口も言うのだろう」と思われてしまい、印象が悪くなってしまいます。
そのような印象を与えないためにも、受け答えには注意が必要です。
「上司とソリが合わない、薄給だ、激務である、ノルマがきつい!」ということがたとえ本音だとしても、面接担当者がそれらを同情してくれるなんてことはありません。
●上司とソリが合わないという理由なら、「周囲と協力して仕事をしていくことに魅力を感じる」「チームで成果を追求する環境で働きたい」とします。
●薄給という理由なら「会社の貢献度に見合うだけの正当な評価を受けたい」とします。
●激務という理由なら「生産性が高く、合理的な職場で経験を積んでいきたい」とします。
●ノルマがきついという理由なら、「自分自身が成長できて会社にも貢献できる目標をもって、仕事に取り組んでいきたい」とします。
ネガティブな転職理由を、なるべくポジティブっぽく見せる工夫をすることが、面接採用試験を突破する秘策です。
また、これらの回答に加えて、「御社に強く惹かれた」ということをアピールすると、印象がかなり良くなります。
「今回の御社の求人に大変魅力を感じました。なので、どうしても御社に入りたいのです!」ということをうまくアピールできれば、面接担当者に、転職への熱意を感じさせることができるでしょう。
転職活動の基本的な進め方のマニュアル通りに進めて転職を成功させよう!
転職活動をおこなう理由は人それぞれです。
今の会社を辞めたいと思って転職活動を始める人もいれば、会社が倒産した、会社をクビになったというやむを得ない理由から転職活動を始める人もいます。
転職活動をおこなう理由はそれぞれ違いますが、転職活動の進め方には、王道の方法があります。
今回の記事では、「転職したいけど、やり方がよくわからない」「まず何から始めたらよいのかわからない」といった人のために、転職活動の基本的な進め方をマニュアルとしてまとめました。
ぜひ、活用してあなたの転職活動を成功させてください。
◆まとめ◆
①まずは、「リクナビNEXT」のグッドポイント診断であなたの強みを知るところから始めましょう。
②その次は求人探しです。転職サイト「リクナビNEXT」に登録し、求人情報を探しましょう。
③そして求人を探しながら、より効率的に転職するために、転職エージェントを活用しましょう。
転職エージェントは、応募書類の添削や選考スケジュール(面接日程)の調整、条件交渉(内定後の年収交渉)など、自分ひとりではできないことを調整してくれる、転職のプロです。
転職希望者に対してマンツーマンでキャリアアドバイスを行い、希望や適性に応じてあなたに最適な企業を紹介してくれます。
面倒な履歴書や職務経歴書の作成もサポートしてくれるので、自分ひとりではむずかしい転職活動をスムーズに進めていくことができます。また、希望を伝えれば、担当エージェントが年収交渉までおこなってくれます。
つまり、転職エージェントを使えば転職がより楽によりスムーズにおこなえるということなのです。