ひとくちに中途採用と言っても、年齢によっても求められるスキルが変わってきますが、企業が採用のときに重視するのは、新しい職場でどれだけ能力を発揮して貢献してくれるかどうかです。
基本的に、中途採用というのは、不足した人材の穴埋めや今後の事業展開に必要な人材の確保のためですから、経験やスキルが一定の条件に達していることが前提となります。
しかし、それ以外にも「きちんと仕事をこなしてくれる人か」「職場の同僚とうまくやっていけるか」「仕事に対して意欲や熱意があるか」など、さまざまな面から採用するかを判断しています。
企業が中途採用者に求めていることをしっかりと把握して、応募書類や面接に反映させていけば、転職の成功にグッと近づくことができるでしょう。
今回は、中途採用で企業が応募者に求める4つの資質と、年齢別で期待されていることを詳しく解説します。
中途採用で企業が応募者に求める4つの資質
中途採用の場合は、入社後の部署や仕事内容が具体的に決まっている場合が多いです。ですから、その仕事に対する十分な「スキル」と「実績」を身につけていることを期待されます。
とは言うものの、会社によって業務の手順やスケジュールは違います。仕事に慣れるまでの間は、研修期間などが設けられていることが一般的です。
「スキル」と「実績」が十分にあり、企業が求める基準に達していれば、採用される可能性は高まります。しかし、スキルと実績のみで採用が決定されるわけではありません。
能力があったとしても、協調性がなかったりやる気がない人とは一緒に仕事はしたくないものです。
- 必要な資格や学位を取得している
- 仕事に必要な技能を有している
- 企画力がある
- 営業力がある
- マネジメント能力がある、など・・・
- これまでの職務経歴
- 営業ノルマなどの売上成績
- 仕事に必要な実務経験
- 表彰された実績
- 得意先や人脈の豊富さ
- 前職での昇進実績、など・・・
- 誠実な人柄
- 信頼できる人柄
- 協調性がある
- 謙虚な性格
- 気配り上手
- 悪口を言わない、など・・・
- 入社への強い意欲
- 仕事への前向きな姿勢
- 積極的な提案
- 向上心の強さ
- 勉強熱心であること
- 前向きな性格、など・・・
年齢別で見た中途採用者に求められること
同じ中途採用でも、年齢によって「企業が求めること」が違います。
20代半ばまでは、ポテンシャルと意欲、人間性で採用されることがありますが、30代になると専門分野のスキルや実績を求められます。30代後半以降では、マネジメント経験も問われてきます。
20代では「未経験」の採用も多いですが、年齢が高くなればその分求められるスキルも上がってくるため、それなりの成功体験を語れなければ採用につながることはありません。
20代前半~半ば
- ポテンシャル
- 意欲、熱意
- 熱心であることが伝わるエピソード
スキルや経験が不足していたとしても、将来的な可能性やポテンシャルを買ってくれます。
20代後半~30代前半
- 仕事に関係する成功体験
- 専門分野のスキルや実績
専門性が高かったり、実績が伴っていれば即戦力として採用したいと思っています。未経験者として採用されるのは20代までがギリギリの年齢です。
30代後半以降
- 専門的なスキル、成功体験
- 人を育てたり、プロジェクトを管理するなどのマネジメントスキル
- 人のうえに立つのにふさわしい人格
専門職であれば高度な仕事を任せたいと思っています。社内のリーダーとして力を発揮してもらいたい年代です。
まとめ
これまでに見てきたように、企業が中途採用者に求めている資質とは、「スキル」「実績」「人柄」「やる気」の4つでした。
しかし、最後に求められるのは、結局はその人の「人間性」です。スキルや実績が十分でも、協調性がなかったり熱意が足りないと、採用されることはありません。
経済や景気の動向なども影響するかもしれませんが、「企業が中途採用者に求めていること」を、しっかりと応募書類や面接に反映させていくことができれば、採用の確率はグッと高まります。
それでも、「職務経歴書にどのように書いたら採用されるかわからない」「優良企業に転職したいが良い求人が見つからない」といった悩みがあるのならば、転職エージェントの活用をおすすめします。